投資コラム

株式投資で儲けるには再投資あるのみ

 

株式投資で成功する人と失敗する人をわけているのはなんでしょうか。それは儲かったお金を使わず再投資し続けているかどうかです。このページではなぜ株式投資において資産形成をするためには再投資することが大切なのかについて、筆者の体験談を交えて解説します。

資産を作るには再投資が大事

株式投資では、再投資により資産増加速度が加速します。下の図は500万円で投資を始めて毎年100万円を追加投資、年利10%で2000万円まで資産を増やすためのプランです。

ポイントなのは後半になって一気に金額の伸びが加速するということです。500万円から1000万円までは4年半、1000万円から1500万円までは3年、1500万円から2000万円までは2年半程度です。

当たり前ですが、同じ10%増加するといっても、1000万円の10%は100万円ですが、1億円の10%は1,000万円です。おなじ努力をしていても増える金額が違います。

最初が一番つらいのが資産形成

資産形成で一番つらいのは、最初の1,000万円に達するまでです。多少お金が増えたとしても増えた実感がありませんから、楽しくありません。どうやってここを乗り越えるのかがポイントです。なるべく加速して乗り切りましょう。

コツはやはり短期集中。1年100万円貯めるとして、200万から300万円位は一気に貯めないとやる気がなくなります。もちろんゆっくり貯められる人はいいですが、お金を貯めて、それが投資で増えるという一連の流れを経験するとこの調子でやればできるんだ、という実感が持てます。

実感をもてば、ブレることがなくなり自転車をこぐように資産を増やしていけるようになります。

実際の資産はきれいに曲線状に増えない

資産は最初に示したような複利曲線で増えていきません。追加投資分があるので、基本的には右肩上がりとなるのですが、既存投資分だけを見ると上下にブレながら増加していくのが通常です。イメージとしては以下のような感じです。

特に小型成長株投資は浮き沈みが激しく、2021年1月現在の状況ではあまり相場が上向きではないために、私の資産の増加は停滞気味です。

だからこそ増加するときは一気に増えるものですし、これまでもこのような相場を何度も経験していますのであまり焦っていません。

こうした時も感情にブラされることなく淡々と投資を続けます。成長株投資では上図のような様々な感情に打ち勝って資産を増やしていくものです。

長田の場合

実際に私の年間資産の増加は以下の通りです。年間で見るときれいに増えているように見えますが、再投資分があったということと、相場の波に乗ったということが大きいと思います。一年の中では、上下しながら次第に増えているという感覚があります。

資産が増えれば増えるほど楽になるのがサラリーマン投資家

サラリーマンの場合給与内で生活する習慣を持っていれば、次第に生活が楽になってきます。生活に必要な金額は定額ですが、資産から生み出される配当金が次第に増え、可処分所得が増えていくからです。

例えば、手取り40万円の人が毎月10%の貯金をしているとします4万円。株式投資をして1,000万円の配当株を得ることができた。5%の配当金がもらえるようになると毎年50万円。毎月にならすと4万円です。

生活を切り詰めながらやっているところにこの4万円は大きい。資産を増やすのをここで終わりにすれば、それでいいのです。

しかし、そこでもう少し我慢して2,000万円になるまで毎年50万円の資産を再投資していく。2,000万円に到達したあかつきには、5%として100万円がもらえるようになる。こうなれば、生活が楽になります。

映画「マルサの女」に登場するラブホテル経営者に学ぶ

マルサ(国税局査察部)を主体としてその仕事ぶりを描いた、マルサの女という映画があります。名監督伊丹十三監督の色あせない名作です。バブルのころの雰囲気っていいですね。隔世の感があります。この暗い時代にこういう名作を見て、気分転換をするのも大事ですね。

さて、山崎努演じるラブホテルの経営者権藤は、ホテルの売上が現金であり、かつお客が領収書を必要としないことを利用して、売上げを控除して巨額の脱税をしています。

マルサ(国税局査察部)が脱税を摘発するため、権藤の自宅に強制査察に入るシーンで、なぜお金が貯まるのかと嘆息する査察官(花村)に対して小気味よく答えるシーンがあります。伊丹重十三監督は権藤を通じて、資産を増やす極意を語らせています。

せっかくだから教えてあげるよ。金貯めようと思ったらね、花村さん。使わないことだよ。あんたは葬式がありゃ1万、結婚式がありゃ2万と出すでしょう。そんなもの出してたら金は残らない。100万あったって使えば残らない。10万しかなくても使わなければ、まるまる10万残るんだからねえ。あんた、今、ポタポタ落ちてくる水の下にコップを置いて、水、貯めてるとするわね。あんた、喉が渇いたからってまだ半分しか溜まっていないのに飲んじゃうだろ? これ、最低だね。なみなみいっぱいになるのを待って…、それでも飲んじゃだめだよ。いっぱいになって…溢れて…垂れてくるやつ…、(ペロッと)これを舐めて我慢するの。そうすりゃコップいっぱいの水は…

そうです。たまるまで我慢して我慢して、その利息で生活する。たまった元本には手を付けない。これがいつの時代も変わることのないお金持ちのお金の使い方です。

コップ一杯の水がどれだけかは人によって違うところですが、サラリーマンならば月10万円の配当金が入るようになれば生活は楽になります。最初はアクセル全開、次第にアクセルを緩めながらこの水準まで資産を増やすよう頑張りましょう。

まとめ

資産形成は一番最初がつらいです。このステージを早く抜け出すことが資産形成を続けられるかどうかの分かれ目です。

資産を増やしていくにつれて、次第に楽になっていくのが株式投資の醍醐味です。どんな投資法でも最初のタネ銭だけは必死にためなければ先に進みません。短期集中でタネ銭を作って投資をはじめて、成功体験をできるだけ早く持つことが投資で資産を作るうえで重要です。

 

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