投資コラム

相手がどうしても売買する必要があるときの取引は儲かりやすい

今回は儲かる可能性の高い取引についてお話しします。儲かる取引というのは人の足元を見る取引です。株式市場では、通常多数の投資家が参加しておりそれぞれの株価が自由に売買されています。従ってその値段は合理的な価格といえます。

しかし、時に本人の意図に反して売らなければならない、買わなければならない状況が発生します。こうした取引の相手方にたってに取引する場合は儲かる可能性が高いのです。今回は、具体例を挙げながらなぜ株式投資でこのような場面が生じるのかを解説します。

安くても売らなければならない投資家

まず売りたくないけれど、売らなければならない場面をご紹介します。典型例としては、まず信用取引をしており追加証拠金(追証:おいしょう)を入れなければならなくなった人が該当します。

追加証拠金が支払えない場合、安値で株を売却される

株式投資で現物投資の他に、証券会社からお金を借りて取引する信用取引という手法があります。信用取引は最大で3.3倍のレバレッジをかけることができます。

30万円があれば100万円の取引ができるということですね。信用取引自体はプラスでもマイナスでもなく、レバレッジがかかっているというだけなのですが、自分の想定を超えて株価の下落が起こった場合には、担保掛目を改善するために追加で証拠金を入れなければなりません。

そして、証拠金を追加で証券会社に差し入れられない場合は、証券会社が自動的にその投資家のポジションを売却してしまいます。

つまり、金銭的にピンチになった投資家は、自分の思いとは裏腹に株式を売らなければいけないということです。

たとえ、その株価が安いとわかっていたとしてもです。

直近では、この動きは株式相場が一時下落していた2020年3月のコロナショックの時に見受けられました。通常であれば、この程度の範囲で株価が動くであろうという価格変動幅から下に突き抜けてしまうと、信用取引で取引している分は、もう保有していることができないのです。

追証が発生した顧客の株を売却する証券会社は、債権回収されできればいいのですから売却価格は気にしません。安い値段でも成行で売ってきます。

逆に言えば、こうした取引の相手方は、いくらでもいいから買ってくれといわれているようなものであり、儲かる可能性が高いのです。

不動産投資でも定期的に発生する

不動産投資でもこういった例はあります。土地の所有者が死亡すると、相続が必ず発生します。資産価値が高い土地を持っていた方が亡くなって、相続人にその土地の権利を得る場合、相続税を支払わなければなりません。

現金があれば、現金で相続税を支払うことになります。しかし、キャッシュが少なく被相続人(なくなった方)の主だった資産は土地だけという場合は往々にしてあるものです。先祖代々の土地で、資産価値が上がってしまっているとよくこのような事態が発生します。

ただ住み続けたいだけなのに、といっても税務署は勘弁してくれません。現金がない場合は土地の一部を売却して、その売却代金で相続税を支払わなければなりません。

相続税の支払いには一定の期間がありますから、自分のいい値で買い手が出るまでゆっくり待っているというわけにいかないのです。

早く売ろうと思えば、ある程度ディスカウントした価格で思わず買いたくなった買い手を探してもらう、または不動産業者に買取をお願いするしかありません。

こうした取引では、土地の相場の2割引、3割引などで買うチャンスです。

もっとも、不動産の場合は全ての不動産投資家に公開されることはなく、インサイダー取引、内内の取引で完了してしまいますから、表に出てくることはあまりありません。

ただ、安い値段で売買が成立する理屈としては株式の信用取引追証が発生し、損切りを余儀なくされた投資家と同じです。

TATERUも不祥事で、短期間に不動産を大量に売却した

もう一つ、不動産転売事業を行っていたTATERUの例をご紹介します。TATERUが不祥事を起こしたあと、同社はサラリーマンに対して一棟アパート売るというビジネスモデルが崩壊してしまいました。よって、今まで仕入れていた土地をサラリーマンに高値で売却することはもはやかなわず、安値で他の事業者に売却しなければならなくなったのです。

こうした場合、取引先は足元を見て安くTATERUが保有していた土地を買うことができます。何十億単位のお金を今すぐに払ってくれという取引では、市場価格では誰も買ってくれませんから安い値段で売買が成立するのです。

高くても買わなければならない投資家

高くても買わなければいけない投資家というのも存在します。

代表的な例はインデックスファンドの買い付けです。インデックスファンドというのは指数に連動することを運命づけられた投資信託です。

インデックスファンドの売買は機械的に行われる

ですから指数に銘柄の入れ替えがあった場合には、その指数がから外れた銘柄を売却すると同時に、指数にあらたに加わった銘柄を追加する必要があります。

指数構成銘柄の売買日というのは大体決まっている(翌月の月末近辺)ので、そこに向けて株価が上昇する傾向があるのです。

必ず一定金額を買い付ける投資家がいるのでその人たちに買い取ってもらおうという目論見で株が買われるのです。

以前は、さらに買付日が決まっていたので、いわゆるコバンザメ投資法という投資手法が有効でした。現在ではある程度日にちを分散していますので、以前ほど顕著ではありません。

いずれにしても、インデックスファンドのマネージャーは高値で株を購入せざるを得ないのです。

逆に言えば、その取引の相手方は儲ける可能性が高い取引といえるでしょう。

株主優待も、優待目当てで株価が上下する

株主優待もまた、一種買いたくないけども買いたい人たちの集まりとも言えるでしょう。株価の値上がり、値下がりはあまり気にせず株主優待を純粋に欲しいという人は、株主優待がもらえる権利付売買最終日に向かって株券を買いましていく傾向があります。

株主優待券が付与される日と、配当金の権利がもらえる日というのは通常同じ日に設定されていますから、配当金の期末のに向けて株価が次第に上がっていく傾向があります。

株主優待が魅力的な会社であれば顕著にそのような値動きが見られます。たとえば、年一回ジャムの詰め合わせを株主優待にくばる、アヲハタ(2830)は典型的な値動きを繰り返しています。

これもどうしても欲しい人たちが相手方になる取引です。

ですから少し前から仕込んでおいて株高値をつける2週間3週間前に売却するというのはひとつ儲かる手法と言えます。

まとめ

今回は株式投資や、不動産投資を例に挙げながら世の中にはどうしても買わなければいけない人、売らなければいけない人がいて、その人たちに取引するというのは儲かる理由を解説しました。

またこの売買の仕組みを知っていると、暴落の時には理由を考えずある程度思い切って買う場合に買いやすくなります。

 

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