いそがしいサラリーマンを中心にインデックス投資こそが資産を増やす王道というブロガーがいます。実際に自分の資産をインデックス投資に回して資産形成しているブロガーはどの投資信託に投資すべきか詳細な検討を行い、その結果をブログのエントリーとしています。
ここで一つ疑問があります。こうした人たちは十分な金融知識を持っていて、インデックスファンドへ投資することを意思決定しているのですが、なぜそれだけの知識をもっていてあえてインデックスファンド投資をしているのだろうか、と。
もちろん、彼らの言い分はわかります。自分で考えたところで投資結果が劇的によくなるとは限らない。それに学問的にもインデックスファンドが最適解であるということは証明されている、というわけです。
一方、個別投資でインデックス投資以上の成績を上げることができると主張するのがアクティブ投資派です。学問的に証明されていることと現実は一致しているか、という点をめぐって結論が変わってくるので、永遠にキリがありません。
インデックス投資派は株式市場は効率的にできており、それなりに正しい値段がついているのが株式市場。だから、インサイダー情報を保有していない限り、アクティブ投資がインデクス投資を上回ることができないと主張します。
アクティブ投資派の中に、仮に成績がいい投資家がいたとしてもそれはコインの表裏を当てるゲームを10回やっても、かならず10回連続で当てるものが出てくるのと同じで、統計上一定の確率で発生するまぐれにしかすぎないといいます。
一方アクティブ投資家はその論拠自体が薄弱で、市場は効率的ではないから投資家の腕次第で市場平均と比較して超過収益を得ることができると主張します。ウォーレンバフェットのような、常に市場を打ち負かすような投資家は存在するのだと反論します。
インデックス投資家の中には真剣にインデックス投資を研究している人がいますが、そのような人はまさにアクティブ投資で、インデックスをうわまわる成果をだす可能性は十分にあるのです。インデックス投資は投資のことを何も考えたくない人が選ぶ投資法で、しっかりとファンドの良しあしを把握できる人は、個別株でも十分に戦っていけるはずです。
また、個別株投資をすることで、インデックス投資では身につかない知識、すなわち財務会計の知識、業界の知識、ビジネスモデル分析、人の心理などを学ぶことが可能です。
結論としては、インデックス投資を真剣に分析する能力のある人ほど、インデックスファンドに投資しているという不思議な現象が発生しているといえます。
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