投資コラム

サラリーマンだけではお金持ちになれない

サラリーマンだけではお金持ちになれない

私と同世代なら、あなたは30 代後半です。サラリーマンになってはや15 年以上、管理職として部下の面倒も見る頃になっているでしょう。権限も少しずつ増えてやりがいを感じている人も多いはずです。しかし、仕事を頑張っているのに思ったほどは給料が上がらないのではないでしょうか。

残念ながら、どんなに頑張ったとしても、そもそもサラリーマンが稼げるお金というのは決まっています。どのような働き方をしたとしても、上限が知れているのがサラリーマン稼業の宿命です。

そこで本ページでは、なぜサラリーマンがお金持ちになれないのか、そして資産を増やす方法として株式投資が最適であるということを説明します。

サラリーマンの労働対価は、上限が決まっている

あらためて、サラリーマンの給料がどのように決められているかをおさらいしてみましょう。給料は、頑張れば仕事をした分だけもらえると考えている人もいるかもしれませんが、そうではありません。

もちろん上司はそうハッパをかけますし、人事評価でも頑張った人はいくばくかのボーナスがもらえて将来の出世にも影響します。

しかし、本質的にはサラリーマン(被雇用者)は、資本家(雇用者)の資産を増やすために雇われている存在です。

どれだけ会社が売上げを上げて、どれだけ利益を出すかという入口と出口の間に挟まれていて、一定の範囲に収まるように設定されているのが給料なのです。

年功序列の中では大体もらえる給料は同じ

一般的な企業では、基本的に勤務年数に応じて給料が上昇する、いわば年功序列の給与体系を採用しています。年功序列の組織形態では、アガりのポジション(管理職)になるとようやくピークを迎えるわけですが、それまでは飛び抜けた才能があったとしても、会社は給料を大幅に上げることはできません。

なぜならば、人件費の総枠は決まっていて、さらに年功序列の仕組みがあれば、そのなかで傾斜配分をかけて人件費を従業員に配分していくしかないからです。

職位ごとに給料のテーブルが決まっていて、そのルールに従って振り分けています。とくに伝統的な大企業、すなわち新入社員から部長、そして再雇用されている嘱託までそろっている会社ほど、給与規定に基づき給与水準が職位レベルごとに明確に決められています。

業績考課で飛び抜けた成績を上げたとしても、全体のバランスを考えて大きく出世しないようにできています。ですから、会社全体職位のテーブルを見れば、将来的にだいたいこれくらい自分が給料をもらえるというのが計算できてしまうものです。

会社が儲かっていれば配分できるパイが増えますから給料が上がりやすくなりますし、会社が儲かっていなければ10 人力で働いても給料は上がりません。極論すれば、あなたがどれだけ頑張って仕事をしているかよりも、会社がどれだけ稼いでいるかのほうがずっと大事なのです。

企業は黒字を出さなければならない

事業を通じて社会貢献をし、継続的に利益を出し続けることが企業の存在価値であることは言うまでもありません。ですから、赤字続きの会社には銀行はお金を貸してくれませんし、借入金利が高くなって会社の財務体質をむしばみます。そもそも赤字が続けば、いつかは会社が行き詰ってしまい会社を存続させることができません。つまり、黒字を出すのがいい会社ではなく、黒字を出さなければ存在価値はないということです。

とくに、上場企業では徹底した黒字化が求められます。上場企業はもはや創業者ファミリーや取引先などの近しい関係者だけの会社ではありません。なぜならば、証券取引所の売買を通じて不特定多数の投資家が、少なくとも現在の水準以上に儲けることを期待してその会社の株式に投資しているからです。

利益が増えれば、将来的にもらえる配当金が増えるので株価が上昇しやすくなります。いっぽう、利益が減ると配当金期待値が下がります。そうすると、会社が稼ぎ出す収益から期待できる投資利回りの水準まで株価が下がってしまいます。ましてや赤字転落は、悪い印象を投資家に与えることになります。

上場株式は、基本的にルールを守っていれば、誰でも株主になることができます。逆に言うと上場企業である以上、株主を選ぶことはできません。株価が下がると買収されやすくなりますし、経営陣が交代させられるリスクも高まります。

ですから、上場企業は投資家の期待に応えるため、そして経営陣が自分のポジションを守るため是が非でも黒字を出し続ける必要があるのです。

投資家は短期的な利益を求める

投資家から見れば、経営を頑張ったかどうかなどに興味はなく、要はいくらその会社が儲かったのかに興味があります。短期的な業績や株価動向に左右されず、長期的に保有してくれる安定株主が欲しいというのは上場企業経営者の共通の希望ですが、現実問題としてそこまで長期的な視点で上場企業の株式を保有している投資家は少数派です。

大方は利益がでなければさっさと見切りをつけてほかの株に乗り換えてしまいます。ですから会社経営者は、売上げが減少するような苦しい状況でも、人件費、広告宣伝費、旅費交通費などの経費をコントロールして、とにかく黒字を出すようにします。

経費節減は家計の見直しと同じ

これは家計にたとえるとしっくりきます。お父さんの部署が替わり残業がなくなったことにより、毎月3万円の収入が家計全体で減ったとします。これまで何とか毎月トントンで家
計を切り盛りしていたとすれば、一気に毎月3万円の赤字に転落する危機です。

今までの支出を見直して、黒字にしなければなりません。そこでまず、これまで家族で月に2回行っていた外食を月1回に減らします。これで1回5000 円の節約です。献立も牛肉は贅沢なので豚肉や鶏肉に変更します。安い食材を使うなどで毎月5000 円の節約。携帯電話をキャリア携帯から格安スマホに夫婦で変えて月1万円の節約。毎日の晩酌も週3回にして月3000 円の節約。あまり通っていなかったスポーツジムを解約して7000円の節約。以上、合計で3万円を節約することで家計をスリム化して赤字に転落することを予防できました。

これと同じように、企業も売上げが減ると、様々な経費を絞って黒字を維持しようとします。そうした経費の見直しでウェイトが大きいのは「人件費」です。企業は事業が好調で儲かりそうなときには支給総額を増やし、事業環境が厳しいときには支給総額を減らすのです。

「人件費は経費」が企業にとっての本音

経営的に厳しい環境でも、厳しい解雇規制があるために日本企業は正社員の余剰人員を整理解雇することは事実上できません。経営の立場から見ると、正社員の給料は削ることの難しい固定的な経費(固定費)なのです。

したがって、労働力の調整弁として企業は派遣社員やアルバイトを利用しています。これらの職種は、雇用側からすれば雇用し続ける義務がありません。経営が苦しいときにはこうした契約で採用している人を打ち切ることで、人件費の総額を抑えます。

逆に業績が伸びている場合でも、昨今の経営環境の変化は著しく一寸先は誰にもわかりません。2019 年末の段階で、2020 年の新型コロナウイルスの影響を誰が想定したでしょうか。

数年おきにこうした予想できない出来事がやってくるので、いつ業績が大きく崩れるかわかりません。一次的な業績の好調をボーナスという形で報いることはあっても、恒常的に人を雇うというのは経営的視点で見ると大変リスクが大きいのです。日本企業は、今述べたように正社員の人件費をダイナミックにカットするわけにはいきませんから、有事の事態に備えて、ある程度財務体質に余裕を持っておかなければならないのです。

そこで内部留保の積み上げ、ボーナスによる調整、非正規社員・アルバイトの雇用という3段階で人件費を調整しています。さらに業績が厳しくなり、どうしても人員の削減が必要になると新規雇用の停止、早期退職の推奨、最後に整理解雇という形で正社員を絞っていきます。

社長は相手によってメッセージを使い分ける

もう少し経営から見た人件費について突っ込んでみましょう。経営陣は「社員こそが財産だ」と建前では言いますが、本当にそうでしょうか。 上場企業になると、「半分ホントで半分ウソだ」というのが私の考えです。企業はいかなるときにも利益を出さなければならな
いので、従業員だけでなく、株主にも目を配らなければなりません。特に上場後は不特定多数の株主が増え、彼らが未上場時よりも一層高い値段で株式を購入しているため、

経営陣は、株主を重視していることを従業員の前ではあえて言いません。利益の配分をめぐって利害が対立するのが従業員と株主ですから、当然です。いっぽうで、株主へのメッセージは、「業績をいくら伸ばした」「配当をいくら増やした」とアピールしています。結局、上場企業の社長はステークホルダーによってメッセージを使い分けているのです。

もちろん、「人件費はコスト」なんて言ってしまったら、社内のやる気がなくなってしまいますから、経営陣は思っていても言いません。サラリーマンから見ると給料は生活の手段そのものですが、やはり経営者から見れば、「人件費は経費」なのです。

だからと言って、サラリーマンは与えられた給料でつつましく生きろということが言いたいのではありません。給料だけで資産形成が厳しければ、経営者側、すなわち“ 資本家側” に回る方法を考えるべきなのです。

サラリーマンが資産を増やす方法はあるか

これまで見てきたように、年功序列の世界で生きているサラリーマンであれば急激に給料が上がるというのは考えられません。では、どうしたら普通のサラリーマンが資産を増やすことができるか。

まず、大原則として覚えておかなければならないのは、この資本主義社会で資産を増やそうと思ったら、「何らかのリスクを取って“ 起業” か“ 投資” をしなければ資産は増えない」という事実です。

資産を増やすにはリスクを取るしかない

リスクを取らないならば、与えられた給料の中でそれなりの人生を歩むしかないのです。それでも、ひと昔前は銀行の金利が高く、元本保証付きで7%、8%で資産を増やすことができました。

しかし、今は銀行の金利はほぼゼロ。この状態が10 年も20 年も続いているのですから、銀行預金で資産を増やせる時代は、あなたが現役の間に訪れる可能性は低いと言えます。ということは、根本に立ち返って、リスクを取って投資しなければ資産は増えていかないと考えて行動すべきです。

 起業するというリスクが取れるか

リスクを取って資産を増やす方法で、まず思い浮かぶのが起業でしょう。成功すれば収入が一気に増えますが、起業とは人生をかけた勝負です。サラリーマンのような受動的な取り組みではうまくいかず、収入が入ってこない間も何年もひたすら成功を信じて努力する性根でなければうまくいかきません。

それに、自分で起業した場合、経営者になるということですから、すべての経営責任を負っています。しかも、どんなに労力を費やしてもうまくいかないこともあります。それを含めて起業なのです。

たしかに、これまでの経験を活かした個人のコンサルティング業、講師業などスモールビジネスであれば、ニッチな分野にチャンスがあるので成功する可能性は比較的高いでしょう。ただ経済的な面で見ると、さほどサラリーマンと変わらないかもしれません。収入面で最低でも2倍にならないと、安定を捨てて起業するリスクに見合わないでしょう。

そもそも、起業をしたいと思っても、「家族が反対する」「ノウハウがない」などの理由で起業に踏み出せない人がほとんどです。また、会社に長く勤めていると、そこだけで通用するスキルで仕事をしていることも多く、それまでの人脈やスキルを一度リセットして起業することになるので、一時的な収入減少は覚悟しなければなりません。年を取ればとるほど給料が上がっていますし、家族など守るべきものも増えますから、二の足を踏んでも不思議
ではありません。起業するリスクを取ることはできないけれども、ひと財産は築きたい。そういう人は、やはり株式投資しかないのです。

不動産投資は本当に儲かる投資なのか

サラリーマンの資産形成手段として、株式投資ではなく不動産投資を考える人も多いでしょう。たしかに、不動産は古来より有用な資産運用手段でした。一般的に、不動産投資はこれからも安定した収益ができるでしょう。

ただ、サラリーマンが現在の市場環境下において不動産投資で儲けやすいかどうかといえば、それは別問題です。アベノミクス前には不動産投資を積極的にする人も少なく、今よりも高い利回りの物件が市中に出回っていました。都内で投資利回り10%を超えるような物件もざらにあったので、融資さえ引ければこうした物件を購入できました。

しかしその後、2013 年からアベノミクスによる金融緩和相場が始まり、投資資金が潤沢に不動産市場に供給されるようになりました。不動産投資に銀行融資が付くようになったので、こぞって投資物件が買われるようになったのです。

買う人が多ければ不動産物件の価格は上昇します。不動産の想定利回りよりも安い値段で銀行から資金調達することができれば儲かるのですから、今では10%を超えるような物件を見つけることが難しくなりました。

利回りが下がるということは、賃料だけで投下資金を回収するまでの時間が長くなり、今から不動産投資をしてもひと昔前のようには報われないことを意味します。10% の利回りが5% になれば、単純に投資回収できるまでの期間は2倍になります。それだけ長期間リスクを負いながら投資することが求められているのが、現在の不動産投資環境です。

いかなる時もチャンスはあるが、初心者には回ってこない

もちろん、不動産投資は相対取引ですから、常にチャンスは転がっています。たとえば、相続が発生すれば納税費用を支払うために、泣く泣く安い値段で土地を手放さざるを得ない人がいます。

また、事業で失敗して、その埋め合わせに所有する不動産を売却する人もいます。競売物件も同じです。何らかの事情で不動産を安く売らなければいけない人は、必ず出てくるのです。こうした不動産所有者から取引価格を下げて不動産を購入するのは、買った瞬間に利益が確定する取引です。ですから、鮮度の高い情報に接することができる人たちだけに情報が回って売買が成立してしまい、一般の人には話が回ってこないのです。

また、こうした話はすぐに購入を決められる人にしか回ってきません。売り手からしたらすぐに買ってくれる投資家に話を持っていってしまいます。つまり、購入決定までに時間がかかりそうな初心者においしい案件が回ってくると考えるほうがおかしいのです。初心者がこうした物件をつかむのは至難の業なのです。

一方、現状の不動産に付加価値をつけることができる投資家もチャンスがあります。ボロボロの築古物件をリフォームして住める状態にして人に貸し出す、内装が古臭くなっている物件を大規模にリノベーションして、競争力のある物件に仕上げるという方法です。

しかし、こうしたノウハウは昨日今日不動産投資を開始した人がいきなり使うのは難しいです。それなりの経験を積んだ不動産投資かだからこそ、手を入れれば儲けられる物件の見極めができますし、予算を抑えながら上手に儲かる物件に模様替えすることができるのです。

このように、融資をただのサラリーマンが不動産で成功するのは、今は難しくなってきています。現在の状況は、誰しもが儲けられる状況ではありません。また、金額が一般的に大きいのが不動産投資の特徴ですから、一度失敗してしまうと人生設計がくるってしまうことも考えられます。一概に不動産投資を否定するわけではありませんが、現在の状況下では不動産投資は自分の強みを持ってから投資をすべきでしょう。

現状維持をしながらリスクを取るには株式投資が最適

それでは株式投資はどうでしょうか。株式投資は、他人が作った会社の株を買うということですから、他人の起業にのって資産を増やす方法です。

株式投資も失敗すると大きな損失を被ることもありますが、まずは少額から初めてノウハウを貯めることができます。分散投資をすることにより、リスクを抑えつつ運用することもできますし、少数の銘柄を狙って大きく儲けることもできます。

守りながら攻める、積極的に攻めるなどその人のリスク耐性に応じて柔軟に投資手法を変えることができるのです。

中長期投資は人生のパフォーマンスがあがる

さらに、中長期の成長株投資の場合であれば一度購入してしまえば、日常生活で大きな手間がかかりません。定期的に決算ごとに業績の進捗状況を確認しながら投資をすればOKです。

そして、自分の現在の仕事を犠牲にすることなく、リスクを取ることができるというのはおおきなメリットです。自分の人生を犠牲にすることなく、家庭生活や趣味も楽しんだうえで資産をふやすことができます。人生を充実したものにするという観点から見ても、パフォーマンスが高い投資法といえます。

実際に私も社会人になってから勉強するうちに株式投資の優位性に気が付き、これまで10年以上にわたって資産運用をしてきました。経験を積めば、失敗を通じてより負けない方法も自分の経験から見つけることができるようになります。

 

まとめ

サラリーマンのままでは、生活を豊かにすることはできません。資本主義において、経済的に最も報われるのは資本家です。起業や不動産投資も魅力的ではありますが、現状の働き方を変えることなく、かつ大きなリターンを狙うことができるのが株式投資の魅力です。

 

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