投資コラム

個人投資家はどの証券会社を使うべきか

 

株式や債券といった金融商品を購入する際には、証券会社に口座を開設してその講座を通じて売買します。このページでは証券会社の果たす役割を概観するとともに、どのように個人投資家が証券会社を使い分ければいいのかについて解説します。

証券会社とは

証券会社は顧客の売買注文を受けて、顧客の資産を様々な金融資産に投資する手助けをしています。現在では、国内外を問わず様々な金融商品を取り扱っており、一つの証券会社と取引するだけで相当の金融商品ラインナップから選ぶことができます。

株式・債券・投資信託・デリバティブ・貴金属や原油などの商品などあらゆる金融商品にアクセスできるようになりました。ここ10年で海外投資も一気に有望な取引先となっています。

証券会社をどう使うか

個人投資家が証券会社を選択する場合にはどのような視点で選べばいいのでしょうか。

自分で売買したいならインターネット専業証券

 自分で売買をしたいのならばインターネット専業証券一択です。私も証券取引を始めて十数年が経過していますが、これまでインターネット専業証券で不自由したことはありません。手数料も一番安いのがインターネット証券です。

 SBI証券、楽天証券、Auカブコム証券、松井証券、GMOクリック証券、マネックス証券など様々な証券会社がありますが、どこを使っても手数料はほぼ同じです。長期投資ですと、なおさらどこを使っても同じです。自分にとって取引画面の見やすい証券会社を選んでください。

担当者のアドバイスがほしいなら対面証券

 

 自分一人で売買するのが怖い、専門のプロにアドバイスを聞いて取引をしたいという方には、対面型の証券がいいでしょう。しかし、彼らは販売のプロであって、彼らに相談したところで有用なアドバイスは期待できません。彼らは自分たちで金融商品を販売していないのです。

 結局自分たちが販売したい商品、すなわち手数料が高く収益が高い商品を販売しています。そのことに良心を痛めている営業担当も多いのですが、販売しないと給料が出ないので心を鬼にして毎月販売目標を達成しています。

証券会社における営業は、昔は強引なセールスというイメージがあったようですが、現在では金融商品取引法で厳しいルールのもと行う必要があり、強引な売り込みを受ける機会は減っているようです。

IPOがほしいなら対面証券

証券会社との付き合い方という意味では、もはやIPOでしょう。IPO(新規公開株)に当選すれば、高い確率で大きく儲けることができます。IPOは一度に株式を大量に投資家に販売します。売れ残ると印象が悪いので、IPOの価格設定は、想定される取引価格よりも割安に設定されていることが多いのです。

このIPOはとても人気が高いのですが、対面証券の方が割り当ててもらえる可能性が高いです。主幹事毎に割り当てられたIPO株式がさらに、支店ごとに割り振られます。そして支店内で営業担当者ごとに株数がさらに割り当てられるのです。割り当てをうけた営業担当者は、普段から手数料を落としてくれる上顧客のところに新規公開株を持っていきます。上司に説明するときにも、普段から手数料を落としてくれる客に儲かりそうな株を割り当てるのは説明がつきやすいからです。

IPOを割り当ててもらえるお客になる

では、どのようにこのIPOを取得することができるのでしょうか。それは普段から証券会社にとっていいお客さんになっておくことです。証券会社の営業担当者は毎月販売目標を設定されています。その月々で力を入れて販売する商品は変わります。

自分が担当しているお客様に無事販売できればいいのですが、時にはなかなか目標を達成できなことがあります。こうした時に担当者は無理をいって購入してもらえそうなお客さんを何人か持っています。

営業担当者の「お願い」に毎月付き合う必要はありませんが、できる範囲で無理の聴くお客さんになっておくと、後々こうしたIPOを割り当ててもらえるお客さんとして見てもらえるようになるのです。何事もギブアンドテイク。彼らにもうまみがあるお客さんとしてみてもらえるには、損を覚悟で、おすすめの投資信託を買うなどして関係を深めておくことが有効です。

まとめ

このページでは証券会社の仕事の概要、どの証券会社を利用すべきかなどについてご説明しました。

目的に応じてインターネット専業証券や対面型の証券会社を選択して取引することが大切です。ただし、どちらのタイプの証券会社でも一定の金融商品に関する知識は必須です。

インターネット証券では自分の判断基準として必要ですし、対面型の証券会社では営業担当のセールストークが正しいものなのかを判断する必要があるからです。

 

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