成長株投資

資産形成のステージで成長株と配当株の割合を変える

他の人より資産を増やしたかったら、どこかでリスクを取るべき

一般のサラリーマンが、他の人よりも多くの資産を株式投資によって築こうとするならば、他の人よりもリスクを取らなければなりません。その手法の一つが個別株の成長株投資です。二流投資家にとってリスクを取るのは、資産形成を達成するためです。そこで、勝負所でリスクを取ることは必要ですが、次第にリスクの取り方を変える方が目標達成の確率はあがります。

そこで、このページでは個別成長株投資をする際に、資産形成の前半と後半でどのような資産配分で、銘柄をポートフォリオに組み入れていけばいいかについて解説します。

資産規模に応じて戦略を変える

全体的な方針としては、まず前半で大きく成長株投資でリスクを取ります。そして目標となる資産形成額の半分を超えてきたところで次第に配当株を入れていきます。教科書的にはここで債券をポートフォリオに加えることになりますが、現在の金利状況では債券投資は報われません。現金で保有しているのと同じですからあえて債券に投資する必要はありません。

したがって、資産形成を達成するため、株式投資を中心に投資を続けていくことが基本戦略になります。

この投資戦略を図に表したものが以下になります。

資産形成の前半ステージは全力で成長株

成長株投資で資産を増やすとすると、まず最初の200万~300万は自力でタネ銭をため、全力で成長株投資に回します。ここは成長株投資家であればリスクを取らなければ資産を大きく増やすことができないポイントです。

初期ということで投資スタンスも固まっておらず、投資銘柄選定も指針が固まらないかもしれませんが、ここが頑張りどころです。

仮に下落したとしても、200万程度の資産であれば、安いところで購入することで単価を下げることができるので心理的に楽です。

もちろん、買い下がる場合には投資している銘柄が成長するという前提が変わらないことが条件です。

資産形成の後半ステージは成長株中心で、配当株を加える

資産形成の後半、2000万円を例に出しますと、1000万円から1,500万円まで資産が増えてきた段階で、成長株一辺倒から配当株をポートフォリオに組み入れるべきです。

1500万円まで増えたのであれば、1000万円を成長株、500万円を配当株といった具合にポートフォリオを組み替えましょう。

成長株というリスクの高い投資法を選択し、資産が目標の半分以上まで増えてきたのであればリスクを取り続ける必要はありません。目標達成の可能性を上げるために確実な方法を取ることをおすすめします。

長田の投資歴を振り返る

私の場合、資産が小さい段階ではやはり成長株一辺倒でした。1000万円以下の資産規模が小さい段階で仮に配当銘柄に投資したとしても、あまり配当を実感することができないレベルですし、資産をさらに増やすためにリスクを取るべき局面だと考えていたからです。

ただし、白状してしまえば成長株投資らしきことをしてはいましたが、確固たる投資方針もなくやっていたというのが実際のところです。

少なくとも、数百万の段階で例え株価が下落してもまだチャンスはあり、3000万、5000万という資産を作るためには、株式投資のリスクを取るべきだと感じていました。

その後再投資をしながら資産規模が現在のレベルになってくると、配当金もそこそこの金額になってきますし、過度にリスクを取らず資産を増やしていきたいと考えるようになりました。現在は成長株2:配当株1の割合で投資を続けています。

成長株は集中し、配当株は分散する

成長株は5~ 10 銘柄に集中すべきです。30にも50にも銘柄分散してしまうと、投資成績は平均に近づいていき、せっかく個別銘柄投資をしている意味がないからです。

ところが、配当株についてはその限りではありません。なぜならば、株主優待が付与されるのは最低単元を保有する株主、つまり100 株保有している人も1000 株保有している人も同じように株主優待がもらえるパターンが多いからです。

もちろん、航空会社の株主優待券のように株式の保有残高に応じてサービスを変えているところもありますが、株主優待は100 株でもらうのが基本的には一番効率がいいのです。

株主優待と配当金をあわせたところで、配当株の実質的な利回りを計算することになりますので、なるべく投資利回りを上げるために100株ずつ保有するのが理にかなっています。

まとめ

10年程度で2000 万円をつくるならば、どこかで勝負しなければなりません。そこで、最初は成長株投資にポートフォリオを組み立てて、5~ 10 銘柄を回し、軌道に乗ってきたら配当株をポートフォリオに組み入れていき少しずつ安定性を増やしていく。その際には、成長株は集中投資、配当株は分散投資を心がけていきましょう。

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