個別株式投資家が備えるべき能力
個別株投資家として成功するための条件として、継続的に株式投資を勉強できる力、冷静な判断力・実行力、身の回りに興味を持つ、の3つがあります。このページではなぜこれらの資質が必要なのかを解説します。
継続的に株式投資を勉強できる
投資スタイルにもよりますが、長期投資をするのであれば、継続的に株式投資について勉強することが必須です。お金もあって、勉強もしているプロ・セミプロの投資家が群雄割拠しているのが株式市場ですから、予備知識なしに投資したらまずやられます。
投資候補銘柄のビジネスモデル分析、財務諸表の見方、分割売買の技術など、ある程度の時間を取って学習していかなければなりません。
一般的な投資情報は書籍やセミナーなどでも学ぶことはできますが、何よりも一番役に立つことは自分が投資をして、失敗した経験です。この失敗の経験を積み重ねることで投資家としてのレベルが上がっていきます。
この投資から一発で投資する危険性を学んだ、この投資から決算で下方修正がでて、回復の見込みもない銘柄は損をすると学んだ、ビジネスモデルの分析をせず投資したら思いのほか市場が小さく、伸びずに終わったなどの失敗を学びます。
私は、失敗もせず一足飛びに上手な個別株投資家になることはできないと、断言できます。この学習プロセスに時間を取られること自体がつらくない方は個別株投資に向いています。
冷静な判断力・実行力
何事もそうですが、わかっていることとできることは全く違います。自分なりの株式相場見立てに基づいて、投資をしようと思っていても、いざとなると恐怖心が出てしまう、または忙しくて投資ができないという方はたくさんいらっしゃいます。どんな時でも、株式投資の優先度を高く保ち、必要に応じて売買する実行力は必須です。
また、株式相場は欲望と恐怖の感情により上下に株価が動いていますので、自分の感情を冷静に保ち続けるということも大切です。感情のままに売買すると利益は早く利食い、損失は先延ばしにしてしまうものですので、その反対を常に心がけるという投資家独自のマインドを訓練により習得することも大切です。
身の回りのことに興味を持つ
10倍になるような大化けする銘柄は、意外にも自分の身の回りで見聞きしている銘柄だったりします。ゲーム銘柄などはそうですし、ワークマン(7564)や神戸物産(3038)などは調べようと思えば、実店舗にいけばその魅力がわかったはずです。数値には表れない魅力というのがわかります。
b to bの銘柄は難しいかもしれませんが、何事も物は試し、という感覚をもちつつ、それを投資に結び付ける習慣を持っていると、少しはやり始めた時点で大化け銘柄に乗ることができます。誰もが知らない状態で知る必要はなく、少し感度がいい人が知っている段階で乗っても十分間に合うのです。
仮想通貨も流行りはじめのころにサッと乗った人は損失が出てもたかが知れていたでしょう。ところがマスコミで取り上げられてから飛び乗った人は、うまく売買していないと損を抱えてしまったはずです。
過度な自信はいらない
個別株投資をするうえで、過度な自信は必要ありません。むしろそれは集中投資というリスクの高い投資法に傾きがちで、運が悪いと一発で退場してしまうこともあります。
個別株投資家は常に心のどこかで恐怖心を抱えながら、でもそれを飼いならしながら投資をするものだと思っています。
スキルは後天的に身に着けることができる
投資家としてのスキルは後天的に身に着けられるものですので、個別株投資をしたいけれど、そんな難しいことはできないと考えている方も、心配しないでください。
個別株投資に挑戦するか決められない人はインデックス投資と両方試せばいい
私は困ったらインデックスファンドと個別株投資を両方やることをお勧めしています。もし、インデックスファンドよりもいい成績を上げられるのであれば、個別株投資をすればいいし、インデックスファンドよりもいい成績を上げられないようであれば、個別株投資を潔くあきらめてインデックスファンドに投資すればいいからです。
まとめ
今回は、個別株投資をする投資家が備えるべき3つの能力について考えてみました。いろいろ書きましたが、失敗しながら知識や経験を積み重ねることで確実に投資家としてレベルアプすることができます。
どんな名投資家もいきなり投資が上手だったわけではありません。学ぶのが早い人、遅い人がいますが、少しずつ自分のペースで上達することが大事です。
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