成長株投資の売買頻度は月一回程度でいい
投資金額が何倍にもなる可能性を秘めた成長株投資ですが、業績基盤が安定しない分、株価は業績動向により大きく上下します。長期で見れば右肩がありの銘柄であっても、まさに投資をする段階になると上下に激しく動いており、投資のタイミングがわかりにくいのも事実です。
成長株投資には絶対の正解はありませんが、私は価格変動リスクをおさえるために、売買する頻度を月1度にしています。300株買うのであれば、100株づつ3か月にわけて購入するというスタイルです。このページでは成長株投資の売買頻度を月1回にしている理由を解説します。
成長株は3年から5年の長い間保有することが前提
私は一度株式を購入するとよほどのことがない限りはあまり売買しません。成長株だという見立てが正しいのならば、道中は株価の上げ下げがあったとしても、数年後には利益水準に見合うだけの株価になっているはずだからです。
数か月間という比較的長い仕込みをしたとしても、数年間保有するのですから、投資機関との見立てで時間をかけすぎているといるということはないのです。
短期間で購入するのは失敗のもと
そもそも投資家が、短期間で株式をまとめて購入する心理の背景は何かと考えますと、今が一番底だと考えているということに他なりません。相場の底がいくらになるのかわからない、どれくらいの期間下がるのかもわからないという前提で投資すれば、株を一発で購入するという発想にはならないはずです。
しかし、実際には多くの個人投資家が、株式投資をする際に一度に予定株式をすべて買ってしまいます。1,000株を買う余力があるとすれば、1,000株を一度に買ってしまうのです。首尾よく上がればそれでハッピーなのですが、問題は下がったときです。余力がありませんので下げた時でもなすすべがありません。
機動的に損切りしてさらに安いところで買いなおすという投資手法が実践できるのであればいいのですが、損切りを機械的にできない人はズルズルと損失が拡大しがちです。
こうなると、その銘柄については予定していない株価の下落をひたすら耐えている状態となり時間の無駄になります。これが買付余力が残っていれば一度損切りもしやすいですし、一部を追加投資することもできるでしょう。
焦って投資すると不利なのが株式投資
株価が上がっているときはこのまま天高くまで株価は上昇し、下落しているときは奈落の底まで株価は暴落する気がします。買うときには上昇を期待していますから、株価が上昇しているときに飛びついて買うことになります。
このように焦って売買することは、しかし株式投資において望ましくありません。取引は焦っている人が足元を見られるというのが鉄則です。自分の有利な状況で投資している人と比べて不利な状態におかれます。
急騰局面での一括買い、スプレッドが開いているときの成行買いなど、焦りからくる投資行動はいい結果を生まないことがほとんどです。分割売買をすることで最高の取引は捨てることになりますが、高値近辺で買う、安値で売るという最悪の取引を大方避けることができるようになります。
我慢して少しずつ投資する
私もかつてこのように短期間で一気に買い付ける投資手法を実施しておりましたし、それが当然だと思っていました。しかし、どうもうまくいかない。
そこで、次第に株を何回にも分けて購入する方法を試したところ、この方法が私にはしっくりときました。分割売買では株を買おうとおもいながら、ずっと我慢することになりますから常に余力がある状態なのです。そうしている間に給料やボーナスで追加投資できるようにもなりますから、精神的な余裕が大きくなりました。
数か月の平均を取るつもりで投資する
私が売買するときには、数か月かけて株式を購入するように心がけています。300株買うのであれば、1月に100株、2月に100株、3月に100株という具合に買います。売買した期間を数か月とって、平均値を取ろうという考えです。
二流投資家の私は、相場の底を狙いすまして投資することはできません。当然、タイミングが早すぎたり、遅すぎたりするのです。時間をかけて平均的に買っていけば、少なくとも投資を狙っている期間の平均値は取れるというわけです。
成長株は一度上昇すると、その後は再度横ばいの時間が長くなります。その横ばいの時間は半年から時には2年に及ぶこともあります。この横ばいの時間に時間を分散しながら買い付けるのが私のスタンスです。
予定株数を買いきれないで上がってしまうぐらいでちょうどいい
このような売買スタイルをとっていると、時に自分が予定していた数量を買い付ける前に株価が上昇してしまうことがあります。しかしこれも分割売買を心がけている以上仕方がないことだと思ってください。
むしろ、買いきれなくて上がるくらいでいいのです。成長株投資で狙った通りのシナリオで株価が上昇していくのはうれしいことです。
頻繁に売買しても、儲かっている気分になるだけ
人間の思い出は美化され、都合のいいように脳内で変換されて記憶されます。株式投資でいえば、利益が大きかったと記憶しがちで、損失は少ない、またはなかったように記憶します。人間いやな記憶は忘れなければ生きていけませんから、人間が安定的な精神状態を保つための知恵です。
これまでの売買記録を皆様もぜひ振り返ってみてください。幾度となく売買してトントンだったとしても、なぜか勝っているような気がするものです。
実際の購入履歴
ここでは私がHameeをどのように購入しているかをお見せします。利益確定すべきところでしていないのはお恥ずかしい限りですが、それでも分割で売買することで大きなミスを減らしながら投資しています。
まとめ
成長株投資をする際には、自分の実力を過信せず、天井や底値を狙って売買できないと考えて投資戦略を練ることが賢明です。具体的には数か月時間をかけて株を仕込んでいくことでその期間の平均値がとれ、失敗しない方法になります。
二流投資家は大きな成功を狙うよりも、泥臭く失敗しにくい方法で投資したほうが長期的には生き残る確率が上がります。成長株投資で株式を購入する際には月1度のペースで買い付けましょう。
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